Overwinter together and go out to the spring garden together. With you, Tomato.

一緒に越冬し春を迎えるトマト。

 屋根から滑り落ちていく、分厚い布団のような雪。剪定し残した枝が折れないか心配だけれど自然に任せるしかない。

逆に自然が、私を心配しているかもしれない。心配しないように強く在ろうとかたく誓う瞬間だ。心配で心が休まらないのはかわいそうだ。

と、頭の中ではジャックと豆の木のような絵構図で物語は進行していく。
野菜や植物たちは種を残していくために、
ほかのものの悲しさや辛さを置いていく強さ、優しさで生きている。冷たいのではない。置いていかれる悲しさも、辛さも、置いていってくれと思っている。みんな向かうところは一緒。明日、将来、未来に育っていること。自分と同じように。悲しみは背負っては行けない。悲しみは置いていくもの。置いていくことを悲しむのはいいけれど、それ自体をずっと持っていくことは、悲しみ自体がそれをのぞんではいない。

植物の折れた枝、その傍で新芽をだしている同じ根で呼吸して生きている株。
生き残る、生きていくことだけを目指し、誓い合ったかのように育っていく。
私はそんな強さ、優しや、悲しさ、怒りなどに囲まれて生きている。
だから、今年も私はそのように生きる。

って、植物のこと、野菜のこと想うたびに、心底感じるんだ。

一緒に越冬して、一緒に春の庭へでるんだ、君と。